2016/04/30

レスポンスと電源部についての考察


以前コチラの記事で、レスポンスと電源部の話をしたのですが、

少し知識が増えたので、シェアしたいと思います。



実は電源というものには内部抵抗というものがあります。


つまり、電源には常に抵抗がつながっています。

この抵抗の値のことを電源の出力インピーダンスと呼んでいるわけです。

高校物理で電池には内部抵抗があって、例えば9Vの電池でも、

それに何か負荷をかける、何かつなげると、

実は9Vより小さい電圧になっていることがあると習います。

流れる電流の大きさによって電源電圧が変動する。


電流が増えれば増えるほど、電源電圧が下がります。

基本的に歪みのエフェクターは増幅回路ですので、

常に流れている電流が変動しています。

電流が増える

電源の内部抵抗のせいで、電源電圧が下がる。

電流に大きく影響を受けて電源電圧が大きく変わることを

レギュレーションが悪いと表現します。

電源のインピーダンスが大きければ大きいほど、

電源のレギュレーションは悪いです。

レギュレーションが悪くなるとどうなるか?


よくあるバイアス電圧、

抵抗分圧で簡単に電源を二分したものはインピーダンスが大きめです。

諸説あるそうですが、

この方式で作られたエフェクターは以前書いた記事を見てもらった分かる通り、

少しレスポンスが悪くなったように個人的には感じます。

厳密な比較をしていないのでたまたまの可能性のほうが高いです。

レギュレーションの悪化がレスポンスの悪化に繋がる?


ここでいうレスポンスとはピッキングへの追従性です。

個人的にはコンプがかかりすぎてないと似たような意味です。

レギュレーションが悪くなると無駄にコンプ感が増す気がします。

以前LT1026というのを使って両電源(バイアスをとらない方式)で昇圧をしてTSを組みましたが、

TSの音ではなくなりました。

TSって独特のコンプ感あると思いますが、あれがなくなりました。

でも実はLT1026ってあんまりレギュレーション良くないんですよね。

両電源にすれば、レギュレーションは

あまり、音に影響しないのかもしれません。

この辺まだ勉強不足でよくわかりません。

バイアスのレギュレーションは大きく音に影響するように感じます。


よくオーディオアンプなどでは、レギュレーションを気にするそうですが、

あまりエフェクター業界では話題に上がりません。

この辺を気にすることで、新しいタイプのエフェクターができるかもしれません。

今回の話なんですが、どうやら学会等でも意見の食い違いがあるようで、

なぜ電源のレギュレーションが

音に影響をおよぼすのかについて具体的には要因がわかっていませんので、

あくまでも経験則どまりな記事ですが、よければご参考になさってください。

ではまた。

BD-2はバイアスインピーダンスをわざわざ下げてある。
BD-2はバイアスインピーダンスをわざわざ下げてある。
スポンサーリンク

この記事をシェアする